自己破産(個人破産)

自己破産における「復権」とは

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自己破産における「復権」とは何か

今回は、用語解説の一環として、「復権」についてのお話をさせていただきます。

「復権」とは、国語的な意味でですと、「権利を回復すること」になるかと思いますが、

それだと全く意味が分かりませんので、さらに解説を加えていくことにします。

破産法における「復権」とは

「復権」については、破産法に規定があります。

復権について規定する破産法255条2項には、以下のような規定があります。

破産法 第255条 第2項

前項の規定による復権の効果は、人の資格に関する法令の定めるところによる。

上記の規定から、復権の効果は専ら、

人の資格に関する制限の解除に向けられていることが分かります。

ですから、破産法における復権といった場合には、

「破産手続の開始によって、破産者に課せられていた各種の資格制限を解除して、

元の法的地位に服させることをいう」

と考えて下さい。

紛らわしい表現で申し訳ないのですが、上記の「元の法的地位」とは、

「資格制限が全くない立場のこと」をいいます。

ですから、復権によって回復するのは、「資格制限のない立場」に限られます。

破産手続の開始により取消・抹消になった各種資格の登録まで回復するわけではありません。

復権後は、資格制限のない法的地位を回復していますので、

改めて資格者としての登録を行うことは、もちろん可能です。

各種資格制限は、

「破産者で復権を得ない者」・「破産者であって復権を得ない者」という表現で、

規定されておりますので、復権を得ることによって、

上記の資格制限への該当性がなくなります。

復権には、当然復権と申立てによる復権の2種類がある

破産法が定める復権には、一定の事由に該当する場合に復権する場合(当然復権)と

申立てによって認められる復権(申立てによる復権)の2種類があります。

破産法が定める、当然復権の事由

当然復権については、破産法255条1項に規定があります。

(復権)

破産法 第255条第1項

破産者は、次に掲げる事由のいずれかに該当する場合には、復権する。

次条第1項の復権の決定が確定したときも、同様とする。

1号 免責許可の決定が確定したとき。

2号 第218条第1項の規定による破産手続廃止の決定が確定したとき。

3号 再生計画認可の決定が確定したとき。

4号 破産者が、破産手続開始の決定後、第265条の罪について

有罪の確定判決を受けることなく10年を経過したとき。

1号から4号まで規定がありますが、1号と4号だけおさえておいていただければ十分です。

免責許可の確定による当然復権

免責許可の決定が確定した場合には、当然に復権します。

自己破産の場合には、通常は、免責が許可されますので、

大部分の方は、この1号の規定により復権することになります。

復権時期は、免責許可決定時ではなく、免責許可決定が確定した時ですので、

その点だけ、ご注意下さい。

時間の経過(10年経過)による当然復権

免責が不許可になった場合に永久に復権しないというのでは、

あまりにも酷ですので、10年の経過により復権するという規定も

設けられております(4号)。

ですから、免責不許可になってしまった場合でも、最終的には、

復権することになりますので、ご安心下さい。

該当者は少ないかと思いますが、詐欺破産罪について、

有罪の確定判決を受けていないことが必要になりますので、

一応確認しておきます。

申立てにより復権が認められるケース

破産法には、申立てにより復権を認めるケースについても規定しています。

(復権の決定)

破産法 第256条 第1項

破産者が弁済その他の方法により破産債権者に対する

債務の全部についてその責任を免れたときは、

破産裁判所は、破産者の申立てにより、

復権の決定をしなければならない。

破産債権者に対する債務の全部につき責任を免れた場合には、

免責を受けた場合と同様の状態に至っていますので、

破産者の生活再建を後押しする観点から、

復権を受けることができるようになっています。

上記の免責については、破産者からの申立てが必要です。

なお、債務の責任を免れる方法は、弁済に限りません。

ですから、債務を免除されたとか、

債務が時効により消滅したという場合であっても、

上記の免責を受けることが可能です。

以上、自己破産における「復権とはなにか」に関するお話でした。

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