自己破産(個人破産)

同時廃止とは

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自己破産における「同時廃止」とはなにか

ある人について、破産手続の開始が申立てられると、

裁判所によって、当該事件につき、同時廃止事件とするか、

管財事件とするかの振分けが行われます。

今回は、上記の振分けのうち、「同時廃止」の方について、

解説していきます。

まず、用語の意味について、説明します。

同時廃止とは、破産手続を開始と同時に終了させることである

同時廃止とは、

「申立てにより開始された破産手続が、その開始と同時に廃止され、

直ちに免責手続に移行する」

手続形態のことをいいます。

ですので、

「同時廃止という特別な手続があって、それが続いていく」

ということではありません。

破産手続が、同時廃止とされる理由

本来、破産手続においては、

  1. 破産手続の開始決定
  2. 破産管財人の選任
  3. 破産管財人よる調査
  4. 破産管財による財産の換価・配当

というプロセスを経るのですが、

破産者にめぼしい財産がない場合には、配当どころか、

上記の手続のための費用さえまかなえず、

破産手続そのものが完全に費用倒れになってしまいます。

そのような事態を避けるために、

裁判所が、

「破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足すると認めるとき」

には、破産手続は、その開始と同時に廃止されます。

要するに、「破産者に破産手続費用を上回るだけの資産がない」と、裁判所が判断した場合には、

破産手続は、開始と同時に即終了になるということです。

同時廃止事件の特徴

同時廃止事件の特徴は、

  1. 破産手続段階から、すぐに免責手続段階に移行する
  2. 破産管財人が選任されない
  3. 破産管財人が選任されないから、破産管財人の報酬も発生しない
  4. 破産管財人が選任されないから、財産の換価・配当も行われない
  5. 破産手続が短い分、免責許可の段階まで早く到達する

という点にあります。


参考

3.に関して、東京地方裁判所で、弁護士代理の事件が管財事件になった場合には、

破産管財人への引き継ぎ予納金として20万円を用意する必要があります。

本人申立ての場合には、50万円の引き継ぎ予納金が必要です。


同時廃止の判断についての、裁判所の運用(振分けのタイミング)

東京地方裁判所本庁(千代田区霞が関にある地方裁判所)の運用

代理人弁護士による申立ての場合には、

  • 申立日から3営業日以内に、代理人弁護士を対象とした即日面接を実施
  • 即日面接時に、同時廃止か管財事件かの振分けが行われる
  • 即日面接後に、不足書類の追完を待って判断するということはない

という運用により、同時廃止の可否が判断されます。

東京地方裁判所立川支部(立川市にある東京地方裁判所の支部)の運用

代理人弁護士による申立ての場合には、

  • 即日面接の実施なし
  • 申立書の記載を基に同時廃止か管財事件の振分けを行う
  • 必要に応じて書類の追加提出を求められる
  • 追加書類の到着後に、振分けの判断を行う

という運用により、同時廃止の可否が判断されます。

同時廃止の判断についての、裁判所の運用(振分けの基準)

事件を同時廃止とするか、管財事件とするかについては、

裁判所が詳細な基準を設けて、その基準に沿って判断されます。

事件の振分け基準については、項目が多岐に渡りますし、

「同時廃止とは」という記事の範囲も越えてしまいますので、

別の記事で解説することにさせていただきます。

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