自己破産(個人破産)

自己破産、退職金はこれだけ残せる、を分かりやすく解説

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自己破産、退職金に関する換価基準を具体的な数字で分かりやすく解説

今回の記事では、以前にご紹介した換価基準のうち、

退職金に関係する部分をピックアップして解説していきます。

個人破産の換価基準とその補足説明

もう一度、個人破産の換価基準をご紹介しますが、今回の記事に関係があるのは、

太字になっている⑦⑧⑩の部分になります。

1 換価等をしない財産

(1)個人である破産者が有する次の①から⑩までの財産については、

原則として、破産手続における換価又は取立て(以下「換価等」という。)

をしない。

①99万円に満つるまでの現金

②残高が20万円以下の預貯金

③見込額が20万円以下の生命保険解約返戻金

④処分見込価額が20万円以下の自動車

⑤居住用家屋の敷金債権

⑥電話加入権

⑦支給見込額の8分の1相当額が20万円以下である退職金債権

⑧支給見込額の8分の1相当額が20万円を超える退職金債権の8分の7

⑨家財道具

⑩差押えを禁止されている動産又は債権

個人破産の換価基準(東京地方裁判所破産再生部)

個人破産の換価基準については、前回もご紹介しましたが、

上記の換価基準は、退職金債権に関しては舌足らずなところがありますので、

補足説明をさせていただきます。

退職後未支給の退職金債権についての換価基準

退職金支給見込額については、上記の換価基準⑦⑧に記載があるのですが、

退職後未支給の退職金債権については、直接の記載がありませんので、

未支給の退職金債権の扱いについて、補足説明をしておきます。

民事執行法に、

(差押禁止債権)

第152条第2項

退職手当及びその性質を有する給与に係る債権については、

その給付の4分の3に相当する部分は、差し押さえてはならない。

民事執行法152条2項

という規定があります。

そのため、未支給の退職金債権のうち、4分の3は、差押禁止債権に該当します。

ですので、未支給の退職金債権の評価額(未支給額の4分の1)が、

20万円を超える場合であっても、未支給額の「4分の3」については、

破産管財人による換価・取立ての対象とはなりません。

未支給の退職金債権の評価額(未支給額の4分の1)が、

20万円以下の場合には、未支給額全体について、

破産管財人による換価・取立ての対象となりません。

退職後未支給のケースと退職間近のケースを上記の「換価基準」風にまとめると、

  • 未支給額の4分の1相当額が20万円以下である退職金債権
  • 未支給額の4分の1相当額が20万円を超える退職金債権の4分の3

が、破産管財人による換価・取立ての対象とならないということになります。


ここまで、いかがだったでしょうか。

自分で記事を書いておいて恐縮なのですが、今一つ分かりにくかったと思います。

なぜ、分かりにくのかを考えたところ、原因を突き止めることができました。

退職金債権のうち「換価の対象とならない範囲」を説明しようとすると、

非常に分かりにくくなるのです。

反対に、破産管財人による換価・取立ての対象となる部分にスポットライトを

当てると、分かりやすい解説が可能になります。

破産管財人による換価・取立ての対象となる退職金債権の範囲

先ほどから紹介している「換価の対象とはならない範囲の基準」を、

「換価対象になる範囲の基準」に書き換えてみたいと思います。

退職前のケース

1.見込額の8分の1が「20万円以下」の場合

→換価対象なし

2.見込額の8分の1が「20万円超」の場合

→換価対象 見込額の8分の1

 

退職後未支給のケース(退職が間近い場合も含む)

3.未支給額の4分の1が「20万円以下」の場合

→換価対象なし

4.未支給額の4分の1が「20万円超」の場合

→換価対象 未支給額の4分の1

要するに、上記2.と4.のケースに限り、

それぞれ総額の8分の1、4分の1が、

破産管財人による換価・取立ての対象となるということになります。

具体的なケースにおける退職金・退職金支給見込額の換価対象

退職前で、退職金支給見込額が160万円のケース

退職前で、退職金支給見込額が160万円の場合には、

見込額の8分の1相当額がちょうど20万円で、

上記1.の「20万円以下」の場合に該当しますので、

換価・取立て対象は0円になります。

退職前で、退職金支給見込額が320万円のケース

退職前で、退職金支給見込額が320万円の場合には、

見込額の8分の1相当額が40万円になりますので、

上記2.の「20万円超」の場合に該当します。

換価・取立ての対象は、40万円になります。

退職後で、退職金80万円が未支給のケース

退職後で、退職金の未支給額が80万円の場合には、

未支給額の4分の1相当額が20万円になりますので、

上記3.の「20万円以下」の場合に該当します。

換価・取立ての対象は、0円になります。

退職後で、退職金120万円が未支給のケース

退職後で、退職金の未支給額が120万円の場合には、

未支給額の4分の1相当額が30万円になりますので、

上記4.の「20万円超」の場合に該当します。

換価・取立ての対象は、30万円になります。

 

いかがでしたでしょうか。

換価・取立ての対象という形に直した説明の方が、

だいぶ、分かりやすかったのではないでしょうか。

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